裸の王様・みにくいアヒルの子・マッチ売りの少女・人魚姫・親指姫など、世界で敬愛されている、童話作家のアンデルセン。
アンデルセンは、幼少期、実は、悲惨な家庭環境にあった。父親は貧しい靴職人。11歳で父親を亡くした彼は、15歳の時、学校を中退して、コネも金もないのに、オペラ歌手を目指す。が、夢は叶わず、挫折。
模索する中、ある詩人と出会い、文学への道が開けていったという。このときの体験か生まれた言葉が、「一見この上なく大きく思われた不幸のなかに、じつは向上の一段階が横たわっていたのである。 」(大畑末吉訳『アンデルセン自伝』岩波文庫) ということ。